• ツボメールお申し込み
  • ツボメールバックナンバー
  • セミナー情報

過去の記事

  • 2008年
  • 2007年
  • 2006年
  • 著書

    輝く華の歯科衛生士 これからの歯科医院経営をチームで考える

    医歯薬出版(共著)

    価格:¥ 2,940 (税込)


    ツボメールバックナンバー

    ■ 税務調査ってこんな感じ(パート2)

     前回に引き続き、今回も税務調査のお話です。前回、最近の税務調査では必要経費をかなり細かくみること、金額に関係なく内容が十分説明できるものでないと、必要経費の計上はできないなどをお話しました。今回は、売上についてのお話です。

     税務調査には、手順があります。まず売上に計上洩れがないか調査し、その後、必要経費に家事的な支出が入っていないかを確認していきます。売上の調査でまず見るのが、手元に入った収入(現金)の流れです。キチンと銀行に預けているのか、それとも手元において管理しているのか、その流れを見るのです。

     歯科医院は、現金商売です。現金商売の場合、現金をもらっていても帳簿につけなければ、売上を抜くことができてしまいます。そこで、税務調査では、帳簿だけでなく、現金の流れが売上を抜くことができない仕組みにしてあるかを、まず確認するのです。

    ・窓口会計は、受付がすべてやっています。
    ・受付は、診療記録での売上高と、実際に患者さんからいただいた現金が合っていることを毎日確認しています。
    ・毎日の売上は、すべて銀行に預けています。ここまでできていれば、売上の調査の8割は終わったようなものです。

     必要経費は領収書が残っていますので、税務署はおかしいと思えば相手に確認に行きます(これを「反面調査」と言います)。ただ、売上について、何百人、何千人もの患者さんに、反面調査することは無理ですので、仕組みがキチンとできているかが勝負なのです。「毎日の窓口収入はすべてつけています」と主張しても、現金を手元において管理する仕組みですと、税務署は「ホントにつけてい
    るの?」と、まずは“疑いの目”で調査に入ることになるのです。

     売上の調査の残り2割は、“期ズレ”の調査になります。“期ズレ”とは、売上計上の時期がズレてしまうことをいいます。例えば、12月にメタルボンドのセットが完了しているけど、患者さんがお金を持ってきたのが1月の場合、所得税では売上をセット完了時の12月に計上しなければいけません。これが“期ズレ”です。

     矯正治療でも、所得税では矯正装置をセットした時点で、治療代を全額売上に計上することになっていますので、もし、契約で分割でもらう場合には、売上計上額の追加が必要になるのです。

     税務調査が怖いと聞きます。しかし、税務調査は何ら怖いことはありません。確かに、税務調査は、手間がかかる、面倒、何かイヤ、これらも事実です。何もなく早く終わってくれることに越したことはありません。日頃からの準備と仕組みづくりをキチンとすること、これ以上の税務調査対策はないのです。
     

    追伸
     税務調査にノルマがあるのかと聞かれたことあります。どうも、税務調査官ごとに年間の調査件数にはノルマがあるようです。ただ、年間の金額にはノルマはないと聞きました。調査に来るといくらか持って帰る、いわゆる“おみやげ”にはノルマはないようなのです。しかし、調査でいくら税金を追徴させたか、その金額は調査官の昇進には影響するようなのです。多く税金を追徴させた人が、早く昇進する「えっ、そんな!」と思われるかも知れませんが、彼らもサラリーマン、何らかの基準がないと優劣がつけられない、そんな世界が税務署なのです。

        ★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆
         ┌──────────────────┐
    >(*^_^*)b < 編集後記         ♪♪♪
         └──────────────────┘
     この時期、クリスマスのデコレーションをいつ頃からすればいいのか、質問を受けることがあります。私は、デパートが始めたらすぐに出しましょうとお答えしています。昨日、天満屋の前を通ると、玄関前にはもうデコレーションがされていましたので、医院でもそろそろ大丈夫です。まだ、暖かい日もありますので、気分はまだまだですが、時間だけは過ぎていくようです。
     患者さん用のカレンダーや、クリスマスカードの準備にも、そろそろ取りかからないといけない時期になってきました。
                                  坪島秀樹 拝

    ページの先頭へ戻る