• ツボメールお申し込み
  • ツボメールバックナンバー
  • セミナー情報

過去の記事

  • 2007年
  • 2006年
  • 著書

    輝く華の歯科衛生士 これからの歯科医院経営をチームで考える

    医歯薬出版(共著)

    価格:¥ 2,940 (税込)


    ツボメールバックナンバー

    ■差別化戦略を考える(その1)

    歯科医院の開業が多くなるにつれて、他院との「差別化」ということばが歯科医院経営者の間でも、当たり前のように使われるようになってきました。差別化について、インターネットで調べてみますと、野村総研のHPに、次のような解説がのっていました。

     『 差別化戦略 Differentiation・・・
    他社が真似できないユニークなことを行い、顧客にその存在を印象づけ、競争優位を獲得する戦略

     差別化戦略は、競争の基本戦略の1つで、ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授が提唱したものです。他社とは異なった製品、サービスを提供し、顧客にその違いを認知してもらい、競争上の優位性を築こうとするのが差別化戦略です。

     例えば製品の差別化は、品質、デザイン、信頼性、商品配送、アフターサービス等で行われ、サービスの差別化は、信頼性、専門的知識、利便性等で行われます。差別化を行おうとする企業は、これらに特異性を見出すことにより他社には真似できない優位性を確保し、価値を高めているのです。

    あえてやらないのも戦略
     ポーターは「戦略の本質」(「DIAMONDハーバード・ビジネス」1997年3月号)の中で、「戦略とは、独特の価値の大きいポジションを創造することである」と述べています。他社のよい点を真似したところで二番煎じでしかなく、戦略的な優位性は築けません。また、自社が初めてやったとしても、簡単に真似できるようなことであれば、すぐに追いつき追い越されてしまいます。

     差別化戦略では、他社と違うことをする(Doing Different Things)ことも重要ですが、何をしないのか(What Not To Do)も重要です。競合他社の大半がやっていることをあえてやらないというのも差別化戦略の1つです。ユニークなことを見つけつつ、どの企業でもできるようなことは捨てていくというのも、競争戦略上重要なことなのです。 』(野村総研HPより)

     読まれてどんな感想をお持ちでしょうか?税理士の岡本吏郎氏いわく、「戦略とは、圧倒的に有利と思えるポジションを探すこと」なのですから、他院に比べて圧倒的な信頼性、専門的知識、利便性などを持つことが、歯科医院での差別化戦略といえるでしょう。

     差別化というと、「他院にない自院のトクチョウを出すこと」とも言われます。ここで区別しないといけないのが、‘トクチョウ’には「特長」と「特徴」の二つがあるということです。「特長」とは、「他よりも特にすぐれている点。特別の長所。」であり、「特徴」とは、「そのものが持っている、特に他と違って目立つ点をいう。そのことのよしあしには関係はない。」とあります。スグレの「特長」とシルシの「特徴」という事ができます。

     たとえば、「当院には、子供用に“ガチャガチャ”があります。」これは、特長でしょうか?特徴でしょうか?
    「当院は、月に2回、矯正専門医が来ます。」これは、どうでしょうか?
    「当院の院長は、インプラント技術に精通しています。」これは、どうでしょうか。

     “ガチャガチャ”は、それによって子供が喜ぶスグレモノですが、隣の歯科医院が入れてしまうと、その時点で、差別化の材料にはなりません。とすると、「特徴」なのでしょう。“矯正専門医”も、隣の歯科医院が入れると、他院と同一化しますが、治療の領域や矯正医のキャリアによっては差別化の材料になるでしょう。とすると、ケースによっては「特長」なのでしょう。

     このように考えると、圧倒的に有利というポジションを得るには、単純なアイデアだけでは難しいという結論が見えてくるようです。

        ★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆★**☆
         ┌──────────────────┐
    >(*^_^*)b < 編集後記         ♪♪♪
         └──────────────────┘
     私も他人の健康法が、気になる年齢になってきました。最近、偶然薬局で買った「マルチビタミン ミネラル入り」(大塚製薬)を飲み始めました。それまで、「サプリなんて、単なるきやすめ」と思って何も飲まなかったのですが、これは(もう、死語かもしれませんが)ホームランです。疲れ感が全然違います。
     成功している経営者ほど、自分の健康に人一倍、気を使うものだそうです。精神的なストレスを貯めないためにも、肉体的な疲れはない方が良いようです。ホントは飲まないのが一番、という気がしながらも、「マルチビタミン ミネラル入り」が手放せない今日この頃です。
                                  坪島秀樹 拝

    ページの先頭へ戻る